何かに触ると(あるいは触った気がしただけでも)手を洗わないと気がすまない。
何かを落とすのではないか?鍵をかけるのを忘れたのではないか?と心配で何度も確認をしないと気がすまない。
そのようなことで日々時間を取られてしまい、本来やりたいこと、やるべきことができずに悩んでいませんか?そういう方は「強迫性障害」かもしれません。

強迫性障害(OCD)とは、強迫観念と強迫行為に特徴づけられる疾患概念です。日本での有病率は人口の1~2%と推定されており、当事者の方が想像する以上にたくさんの人が悩んでいます。

強迫観念とは、クライエント自身の意思に反して頭から離れない考え、イメージ、衝動のことを指します。例えば、「物に触れたので手が汚れてしまった。今すぐ洗わないと気がすまない」「洗ったのに、手が汚れている気がする」などの不潔恐怖関連の考えや、「「(何度も施錠を確認したのに)もしかしたら閉め忘れたかもしれない」といったものがあります。

強迫行為とは、強迫観念や強迫観念に伴って生じた不安を弱めたり、打ち消そうとくり返される行為を指します。例えば、「汚れた気がする手を何分、何十分と洗い続ける」「家を出る前にコンロの栓を何度も確認し、家から出た後も家に戻りまた確認する」などがあります。

最近では、強迫性スペクトラム障害と呼ばれるようになりました。

強迫性障害による生活への影響

経済面、時間面、交友関係、家事・育児面、仕事面など、さまざまな面で支障が生じることがあります(個人によって差があります)。

例えば、手洗いが止められない方は水道代がかさみ、自宅に帰れない方は外で過ごすための費用がかさむことがあります。強迫行為に時間がかかり、友人と気軽に会うことができない、仕事をしたいのにはじめることができないなど、生活の豊かさが損なわれることもあります。

強迫性障害を治す方法

大きくわけて➀お薬による治療②心理支援の2つがあります。

①のお薬の治療において第一選択薬はSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)と言われています(詳しくは医師にご相談ください)。

②の心理支援では、アセスメント面接を実施した後、その方に合わせて曝露反応妨害法(ERP)と呼ばれている治療を用いることがあります。非常に効果的な治療法である一方、恐怖対象への「曝露」を伴いますので、1人1人の生活状況やお困りごとを踏まえて慎重に検討します。

強迫性障害のクライエントのご家族の方へ

強迫性障害は、ほとんどの場合、同居するご家族にとっても多大な負担になっています。例えば、「ドアの施錠ができているか代わりに確認してほしい」とか「手を洗えているかどうか見ていて欲しい」「さっき相手に〇〇と言ったけれど大丈夫だろうか?」など、頻繁に確認を求められることがあるのではないでしょうか?

クライエントに一番近い存在であるご家族が医療機関へつながるようにサポートをすることは治療にとって大きな一歩となります。また曝露反応妨害法などの心理面接においても、ご家族のサポートが重要となります。

お困りの方、当院の方針にご興味があるかたは、一度ご相談ください。

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